遅ればせながらの話題ではありますがPayPayの件であります。
こちらはPayPay擁するZ-HOLDINGS社の業績ハイライトから持ってきたキャッシュフロー推移でございます。
「魔の山」K2か何かでしょうか・・・?
Z-HOLDINGS社は最近買ったASKUL他、○○業界の2番手、3番手を買い続けているM&Aヤリマンの会社という認識です。まぁそれは取り敢えずおいておきまして、
電子マネー界隈のお祭り騒ぎはもう
何がなんだか
と、口をアングリ開けて見守るくらいしかありません。
キャッシュレスと謳っているくせに、チャージは現金が必要だったり、結局クレジットカードと紐付け登録しないとアカンかったりで、
[box class=”blue_box” title=”そもそもそれは”]
- キャッシュレスなのか?
- クレジットカードでの決済じゃダメなのか?
- 交通系電子マネーじゃダメなのか?
- 政府のキャッシュレスポイント還元政策は何なのか?
[/box]
様々なツッコミどころを残しつつ、ないまぜとなった相関関係を持った構造からして、
昭和プロレス世代としては胸が熱くなる様相を呈しております。
ただ買い物をして、破格のポイント還元があるというのは素直に
乗るしか無い、このビックウェーブに。
という方でしたら良いのかと思いますが、どうも私としては懐疑的に眺めてしまって、結局波打ち際でサーファーを眺めながら、チューペットをねぶり続けたまま、乗り遅れているという体たらくでございます。
(石橋を叩く前にフットワーク軽く乗り込んで、陰りが見えた時点でさっと手仕舞いできる人がお金を残せる人なんでしょうねぇ・・・。)
なんというか、そんなに調べてはいないのですが、結局リーマンショックが起こる前、単純が構造だった債権を複雑化させて、もはや何が何だかわからないけど大丈夫な資産として扱われていたサブプライムローンに似たようなものを感じてしまう次第でございます。
そもそものビジネスモデルとして、
電子マネー事業というのは決済手数料を、買い手又は売り手に負担させて成り立つものだと思います。
そうしてかき集めた手数料という売上から、システム維持費用を差っ引いて利益とするものですから、
少なくともシステム維持費用を超えるだけの、利用者のパイが必要なわけで、
一定以上のシェアを確保しなければいけません。
そういう意味では、クレジットカードとほぼ同様なビジネスモデルかと思います。そんなビジネスモデルなのに、
シェア争いのために20%とか30%なんていう赤字前提なポイント還元
をしておりまして、独禁法もドッキリで大丈夫なんでしょうかと、余計な心配をせざるを得ない感さえございまして。また、
[box class=”blue_box” title=”その他の参入として”]
- LINE Pay
- メルペイ
- 楽天ペイ
- などなど
[/box]
があり、熾烈なポイント還元争いを展開している
チキンレースさながらな状況でありまして、
実況:古舘伊知郎
解説:山本小鉄
でお送り頂きたいと切に願う次第でございます。
い、1位じゃなきゃダメなんですか?(弱気)
きっとダメなんだと思うけど、わかりやすい商品の差別化としては、ポイント還元率しかないわけでして、
仮にこの仁義なき戦いを勝ち抜いたいずれかの『なんとかペイ』が残ったとしても、
新規参入がある度に永遠にチキンレースが継続する構図
となっております。
それにですよ、新規参入が止まってこのチキンレースが終わったとしても、以後の投資回収期間がいつまで続くのか甚だ疑問が残ります。
ITを取り巻く新サービスの開発スパンはどんどん短くなっている昨今において、
この『なんとかペイ』って残り続ける仕組みなの?
果たして魔の山K2並のキャッシュアウトは回収できるのか?
なんかさ、こう考えてみたら、昨日書いた
ここに書いた悲しい現実、
実体としての経済活動は、投資活動より価値が低い
という事に対してピケティ先生が出してくれた、一つの回答は
全世界的な累進課税
であって、つまりはタックスヘイブン無しに、
お金持ちから多くを回収して、正しく再分配しよう
というものだったんですが、『なんとかペイ』回りで行われているのはコレなのか?つまり、
乗るしか無い、このビックウェーブに。(キリッ)
という事に・・・なるのか?
以上、ご査収のほど宜しくお願い致します。
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