一昨日の4月15日は遺言の日だったそうで。今日は遺言について書いていきたいと思います。
(他にはヘリコプターの日、ローソン・からあげくんの誕生日、世界医学検査デーなどでもありました)
一昨日の話をなぜ今?って感じなんですが、最近遺言の必要性を実感していまして。
でもいきなり遺言についてとか切り出しにくくって、記念日にかこつけて書こうと思っているのです。
(もう一昨日の記念日の話になっちゃいましたけど。。。)
この記事の目次
遺言の日の由来
「遺言の日」は、「良(4)い、遺言(15)」ということで、近畿弁護士会連合会が1998年に記念行事を開催したことが始まりです。日弁連では、この行事を広げるため、2004年度から全国の弁護士会に呼びかけを行っています。
※日本弁護士連合会公式サイトより引用
ちなみにこの日は各地の弁護士会で無料相談会や講演会などが開かれる模様。
(公式サイトを見ていると、コロナの影響で昨年は軒並み中止になっていますから今年もそうかもしれませんね、、)
遺言について
遺言とは?
生前に自分の意志(財産分与とかお葬式とか)を表示しておくことです。
遺言に書くことによって法的に効力が認められる事項は民法上決められています。
※桜塚行政書士法人・エンディングノートの書き方より引用
すなわち
1身分に関する事項(子供を認知する、未成年後見人を指定するなど)2財産に関する事項(相続分を指定する、特定の人に財産を遺贈するなど)
3遺言執行に関する事項(遺言執行者を決めるなど)
4その他(祭祀主宰者 [仏壇や墓などを引き継いで先祖の供養をする人] の指定など)
です。
遺言の種類
種類はこの3種類です。
①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言
作成方法、証人、検認など詳しくはこちら。
それぞれの事情に適した遺言を書きましょう、と上で引用した桜塚行政書士法人の方が仰っていましたが、一番のおススメは公正証書遺言だそうです。
理由としては下記の通りです。
なお一般的には公正証書遺言がおすすめです。なぜなら遺言においていちばん大事なのは遺言が無効になってしまわないこと及び安全に保管されること、すなわち安全度を重視すべきだと考えるからです。
※桜塚行政書士法人・エンディングノートの書き方より引用
ちなみに検認とは
家庭裁判所が遺言書の内容を確認し、遺言書の偽造等を防止するための手続き
です。検認は遺言書が有効なものであると認めるものではないそうです。
遺言を残すメリット、デメリット
遺言を残すメリット
1.相続人同士がモメることなく相続手続きができる
これが本当に一番大きなメリットです。遺言書を残すことで、相続手続きで相続人同士がモメることは確実に減ります。
相続が発生すると、相続人全員の意見を一致させて手続きを進めなければいけません。一つ一つの財産をどう分配していくかを決めるのは非常に大変です。遺言書で相続人の誰に、何をどの割合で相続させるか決めることで遺産分割協議も不要になります。
2.相続人が遺産分割方法について悩まなくてすむ
遺言書を残せば、何を誰にどの割合で相続させるか決められているので相続人全員で話し合う必要がなくなります。
3.相続人全員の遺産分割協議の手間が省ける
遺言書がないと遺産分割協議を相続人全員で行なう必要がありますが、遺言書で遺産分割をしていると、遺産分割協議は不要になります。4.長男の妻や孫、内縁の妻などにも財産をあげることができる
※中野相続手続センター・公式サイトより引用
法定相続人に長男の妻や孫、内縁の妻は入っていませんが、遺言書に記載しておけば財産をあげることができます。
ここでは財産の相続についてたくさん書かれていますが、どういった葬儀を
どこで執り行えばいいかとか書かれていてもわかりやすくてよいですよね。
この会員カードを出せばすぐ手続きできるから、とか。
上↑で引用した、
「その他(祭祀主宰者 [仏壇や墓などを引き継いで先祖の供養をする人] の指定など」を決めておいてくれたらほんとありがたいですねえ、、ねえとうさん、、
(満面の笑みの父の遺影を見つめながら、、、)
まあでもうん、メリットは財産の相続についてですよね。マジこれ。ほんとマジでこれですよ。亡くなった方が決めてくれていたら絶対楽だと思いますよ。
だからですね、今日言いたいのはですね、
みんな遺書とか遺言書とか書いておこうねー!!!
ってことですね。
遺言を残すデメリット
遺言を書くことによるデメリットですが、正直なところ特にありません。
※司法書士よしだ法務事務所運営・相続×不動産の総合サポートより引用
公証役場に行く手間や、公証人手数料などの経費はかかってきますが、自分の死後、遺族たちに争いの種を残さずにするにはやはり遺言は必要なものとなってきます。
それらを踏まえると、多少の手間や経費はデメリットにはならないでしょう。
デメリット、と書きつつデメリットなんてあるのかなと思ったらやっぱりなさそうですね。
遺言を残さないデメリット
さて遺言を残さないデメリットです。
1.家族であるはずの相続人同士で相続争いが起こる
※中野相続手続センター・公式サイトより引用
やはり財産が関わってくると普段どんなに仲良くやっていても、人が変わって相続争いが起こってしまうことがあります。
2.相続人以外の世話になった人へ財産をあげたいという生前の意思は反映されない
例えば、長男の妻がいて、長男の妻に世話になったから財産を譲りたいと故人は生前に考えていました。ただし、長男の妻は相続人ではないため遺言書を残さないと財産が分配されることはありません。
長男の妻以外にもその子供、内縁の妻も相続人ではないので財産をあげたいと考えている場合は遺言書を残す必要があります。
3.相続人の人数が多いと相続手続きが複雑になる
遺言書がないと遺産分割協議を相続人全員で行って、相続人全員の合意が必要になります。人数が多くなればなるほどいろんな意見が出てきてまとまりません。そこで、遺言書があれば遺産分割協議は不要になります。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要なので、相続人の中で1人でも納得できないと言ったら成立しないのです。人数が多ければ多いほど、相続人全員が合意するのは大変な労力がかかります。また、相続人以外の例えば相続人の妻が口出しをしてくることまで考えるとモメる可能性はどんどん高くなります。
4.未成年者が相続人の中にいると相続手続きが複雑になる
遺産分割協議を行うときに未成年者がいると、特別代理人の選任を家庭裁判所に請求しなければなりません。未成年者の代わりに特別代理人が他の相続人と遺産分割協議をします。
5.相続人がいない場合、相続財産は国のものとなります
相続人が1人もいなくて、遺言でお世話になった人に財産をあげるなど何もしなかった場合は、原則、その方の遺産は国のものとなります。それであれば、生前お世話になった人に財産をあげることを考えてはどうでしょうか。そのためには遺言書をのこす必要があります。
5番の「相続人がいない場合は相続財産は国のものになる」は初耳でした。
でも誰にもあげたくない!って人もいるかもしれないので人によりますかね。
まあ他は、
遺言書を書こうねー!!!
っていうことですね。もう本当にこれに尽きると思います。
今、相続問題でもめる家族が増えているらしいです。
財産問題とか相続問題というのはドラマの中の話かと思いきや、普通の家族も
揉めてしまうそうです。
ということでやはり遺言書大事。
親に遺言書を書いてもらうには
私の年代になると、遺言書を書く立場になりつつありますが若い人にとっては
遺言書を親に書いてもらわないといけませんよね。
しかし遺言書を書く書かないは親の自由意志。
無理矢理書かせるわけにはいかないので、こんな感じで書いてもらえば、、
という親に自由意志で書いてもらう王道のテクニックが「相続弁護士相談Cafe」さんにありました。
(ちなみに無理矢理書かせた遺言書は無効で、書かせた人が相続人であれば相続権を失うことになるそうです)
相続問題が発生したら困るので遺言書を書いてほしい、と理由を説明するとか
ストレートに「遺言書を書いてほしい」とお願いするとか
遺言書の作成手続きを手伝う、弁護士事務所に相談に行く、自分も一緒に書いてみる、あとは親を驚かせるなど色々書かれていますので是非読んでみてください。(上↑の相続弁護士相談Cafeさんのリンクからどうぞ)
口頭での遺言は有効か?
実家にいた頃や、まだ北海道にいて帰省していた頃、よく母が
「お母さん死んだらこれmugにあげるね」とアクセサリーを見せてくれてました。
まあそんなすごい貴金属じゃなかったと思うし、今は実家になかなか行けないし、そのアクセサリーがどれだったかも定かじゃないのでいいのですが、
ああいう口約束も遺言?
と思ったので調べてみました。
そもそも口約束の遺言は有効?無効?
亡くなられた方(被相続人)から生前に「貴方にあげるから」という話が出ることはよくあることです。しかしながら、被相続人が生前に発した「私の物は全てあげるから」という言葉は遺言にはあたりません。
※相続相談弁護士ガイドより引用
遺言は書面で残すことが大原則であり「口約束」では遺言と認められないのです。
このような被相続人の言葉は「単なる口約束」であるため、全く無意味とまでは言えず、被相続人が「贈与の意思を示した」ということにはなります。死亡を原因として発生する贈与であることから「死因贈与」と呼ばれますが、かかる口約束も死因贈与として認められる場合もあります。
ふむふむ、やっぱ口約束では遺言とならないのかーと思ったら死因贈与??
死因贈与とは
「被相続人が言っていたから・・・」と主張するだけでは、死因贈与は認められません。死因贈与が認められるための条件は、
1.証人の有無
※相続相談弁護士ガイドより引用
死因贈与を主張する本人のほかに、実際に見聞きした証人がいることが必要となります。証人は、被相続人が贈与の意思を示していたことを証言できる人であれば、親族でもご近所の方でも誰であっても問題はありません。
また、証人がいなかった場合でも、その事実を証明する財産を贈る人と受取人の両名の捺印がされている書面があれば条件を満たしたことになります。死因「贈与」と言われるように、財産を贈る人と受取る人の間で結ばれる「贈与契約」となるため、双方の同意を示すためにも両者の捺印が必須となるのです。
2.相続人全員が承諾すること
例えば、土地等の財産の名義変更をする際には、相続人全員の実印と印鑑証明が必要になることが多く、それらを相続人全員から取得できれば名義変更についての承諾が得られたことになります。
したがって、証人がいて、尚且つ、相続人全員の承諾が得られれば死因贈与が成立することになり、2つの条件が満たされて初めて「あなたにあげる」が現実になるのです。
以上の条件を踏まえて今回のご相談内容を考えてみると、お兄さま自らが証人になってくれることは考えにくく、また贈与契約書も作成されていないことから、死因贈与として認められるのは難しい事案であると思われます。
長くなるので相談部分は割愛させていただきました。読まれたい方はこちらをご覧ください。
この場合で行くと、私が母にアクセサリーをもらうことになっていたのを知っている証人がいて、なおかつ姉に認めてもらうという事ですね。
まあうん、難しい話ですね、、笑
自分も遺言書を用意する
私は今年で48歳。
糖尿病にかかっているので、そう長くは生きられないとは思うけれど
あと20年はまあ生きるとは思います(もうちょっと生きたい気もする)。
子どもがいないし、相続の事はいまいち現実的に考えられないけれども
「自分が死んだらパソコンはどうするか」
「SNSは解放しっぱなしにするのか、それともしめさばさんにとじてもらうのか」
などはちょっと頭をかすめるようになりました。
エンディングノートと言うとちょっとかしこまってしまうしなと思っていたら
100円ショップのダイソーでこんなノートがあると知りまして。
他にも色々シリーズがあるようですね。
自分、お金、健康、お付き合い、ペットの5種類があるようです。
エンディングノートに感じるかしこまり感がなく、書きやすそうです。
お金のこと、、いやー、ほんと両親の時困りましたからね、、すごく大事です。
ペットのも今後は必要になりそうです。
Twitterやネットメディアにも取り上げられているので、手に入りにくいかなあ。とりあえず私はダイソーのを買って色々書いておこうと思います。
私の死後、しめさばさんが
「いやー!もー!あいつアレどこに置いたー?」
「なしてまとめておかないのさー!!」
と怒りださないように、、
ちなみに遺言キットっていろいろ揃っているようですね。
遺言関係の書籍を見ていて私が一番気になった書籍はこちらでした。
私かしめさばさん、どちらかは先に死にますからね。
遺言書について調べたつもりが、最終的には自分の死の話になってしまいましたが今日はこのへんで。おやすみなさいませ。
実家じまい、大変そうだなあ、、、
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