【統計調査士】過去問2016年11月問1~5【丁寧に解く】

データ図表

問1

 1850年代半ばのクリミア戦争において、イギリス政府から看護師として覇権された野戦病院の衛生状態を改善して傷病兵の死亡率を大幅に低下させた女性がいる。
 この女性は、戦死者・傷病者に関するデータを統計的に分析し、兵士の死亡原因は戦傷よりも病院の不十分な衛生状態によるところが大きいことを明らかにした。イギリス王立統計協会の会員にも選出されたこの女性の名を選べ。

①フローレンス・ナイチンゲール
②ジャンヌ・ダルク
③ヘレン・ケラー
④マザー・テレサ
⑤マリー・キュリー

これは悩むまでも無いかな(^_^;)

正解 ①

問2

 2016年10月、平成27年国勢調査の結果が公表され、我が国の人口構造に関する最新の状況が明らかになった。我が国において国勢調査と呼ばれている人口センサスは、国の最も基本となる統計調査である。
 次のア~オは、国際的な観点からみた人口センサスに関する説明である。適切でない組み合わせを選べ

(ア)
1790年にアメリカで行われた人口センサスは、世界で最初の近代的な人口センサスの1つといわれている。
(イ)
人口センサスは、各国ともその国の国籍を持つ人だけを対象として行われている。
(ウ)
人口センサスは、世界の人口を把握するため、各国とも同一の時点で行われている。
(エ)
人口センサスに関して、国際連合は調査に関する原則及び勧告を定めている。
(オ)
人口センサスに関して、開発途上国における調査のために国際的な協力や支援が行われている。

① アとウ
② アとエ
③ イとウ
④ エとオ
⑤ エとオ

ア 適切である。
 人口の調査は、紀元前3000年ころ古代エジプトで行われている。科学的な手法で行われたのは1790年3月が初めて。

イ 適切でない
 国際連合の勧告では、人口センサスでは、その国に住んでいる外国人について、国籍を調査事項に含めるように求めている。

ウ 適切でない
 人口センサスを行う時期に関しては、2007年に出された国際連合の勧告では2010年やその前後に実施することを求めており、主な国は実施月にはばらつきがある。

エ 適切である
 国際連合では「人口・住宅センサスに関する原則及び勧告」を定めて世界各国に勧告している。

オ 適切である
 勧告を受けて我が国ではカンボジアやエジプトなどの人口センサスに対する支援を行っている。

正解 ③

問3

 公的統計は、国民生活に関わらうさまざまな施策を企画・立案するための資料として用いられている。
 次の記事は航空法の改正に関する新聞記事である。記事の中で「住宅密集地」と記述される地域の上空では、無人航空機(ドローンなど)を飛行させることが、航空法により原則として禁止された。
 この「住宅密集地」とは、(ア)どの基幹統計調査に基づいた、(イ)どのような地域であるのかについて、適切な組み合わせを1つ選びなさい
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    ドローン飛行ルール成立 改正航空法 住宅密集地など禁止
 小型無人機「ドローン」の飛行ルールを定めた改正航空法が4日、成立した。改正法は、ドローンを「人が乗ることができない飛行機やヘリコプターで、遠隔操作や自動操縦により飛行できるもの」と定義。軽量のおもちゃは含まれない。
 飛行が原則禁止されるのは、住宅密集地(中略)のほか、祭りやイベントで一時的に多くの人があつまる場所。規制区域の詳細は、国土交通省令で定める。
 ドローンの落下事故はここ数年で頻発しているが、規制する法律はなく、目視範囲外での飛行や夜間飛行を規制する米国や英国などと比べても立ち遅れていた。(資料:2015年9月4日読売新聞(抄)
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① (ア)国勢調査 
  (イ)昼夜感人口比率が100以上の地域(昼間人口が夜間より多い地域)
② (ア)国勢調査
  (イ)人口集中地区
③ (ア)住宅・土地統計調査
  (イ)中高層住居専用地域
④ (ア)住宅・土地統計調査
  (イ)大都市圏
⑤ (ア)建築物実態調査
  (イ)東京都区部・政令指定都市

 本文は平成27年12月10日に施行された改正航空法に関し、どのような統計が関係しているか問うている。
 本問については、国勢調査による人口集中地区の上空が指定された。
 人口集中地区とは、国勢調査の結果から、1平方キロメートル当たりの人口密度が4000人以上など一定の基準に基づいて年的地域を表したもので、国勢調査の実施の都度、設定されている。

正解 ②

問4

 基幹統計は、統計法において、行政機関が作成する統計のうち重要性が特に高い統計として位置づけられている。
 基幹統計に関する説明について、適切でないものを、1つ選べ。

① 国勢統計をはじめすべての基幹統計の名称は統計法に明記されている。
② 基幹統計を作成したときは、速やかに、当該期間統計をインターネットの利用その他の適切な方法により公表しなければならない。
③ 基幹統計は、民間における意思決定や研究活動のために広く利用されることが見込まれるものである。
④ 基幹統計は、国際機関が作成を求めているなど国際比較を行う上で重要なものである。
⑤ 基幹統計は、実地の調査によって作成される調査統計だけとは限らない。

① 適切でない。
基幹統計の名称はすべて名称が明記されているわけではない。
② 適切である。
③ 適切である。
④ 適切である。
⑤ 適切である。
 国民経済計算は、基幹統計として明記されているが、統計調査以外の方法により作成される、いわゆる加工統計である。

正解 ①

問5

 調査票情報等の利用・提供に関する統計法の規定について、適切でない説明を選べ。

① 調査実施者は、統計の作成または統計を作成するための調査に係る名簿を作成する場合等に、調査票情報を自ら利用することができる。
② 匿名データは、調査票情報を特定の個人や団体の識別ができないように加工して作成したものであり、調査実施者は、学術研究や高等教育の発展に資すると認めた場合に提供することができる。
③ 匿名データには、調査票情報等の保護について統計法の規定は適用されない。
④ 調査実施者は、学術研究や高等教育の発展に資すると認めた場合に、利用者からの委託に基づき、公表している集計表以外の集計(いわゆるオーダーメード集計)を行うことができる。
⑤ 都道府県が実施する統計調査の場合、その統計調査の目的以外に調査票情報を利用・提供するには、当該都道府県の条例で特別の定めを規定する必要がある。

 統計調査によって集められた調査票情報等については、統計作成の目的以外にも、さまざまな形態の二次的な活用方法がある。本文は、統計法における調査票方法の利用及び提供に関する規定について問うている。

① 適切である。
 調査実施者は、統計法に定める範囲内であれば、自らの行った統計調査に係る調査票情報を、自らの判断で、当該統計調査を実施するに当たって予定されていた統計を作成すること以外の目的で、二次利用(当該調査実施者内部で二次的に活用すること)できる。
② 適切である。
 匿名データとは、一般の利用に供することを目的として、調査票情報を特定の個人又は法人その他の団体の識別ができないように加工したものである。匿名データは、学術研究や高等教育等の発展に資すると認められる場合に提供することができることが、統計法及び統計法施行規則に定められている。
③ 適切でない。
 統計調査によって集められた調査票情報と同様に、匿名データについても、適正管理義務、守秘義務、提供目的以外での利用の禁止などについて、統計法に定められており、違反した場合には、法に基づく罰則が適用される。
④ 適切である。
 学術研究や高等教育等の発展に資すると認められる場合に、一般からの作成依頼に対して、委託による統計の作成等(オーダーメイド集計)
⑤ 適切である。
 地方公共団体が総務大臣に届け出て行う統計調査に係る調査票情報について、二次的な活用を可能とするためには、各地方公共団体の条例で、統計法における特別の定めに相当する規定を置く必要がある

正解 ③

あ、宜しければ・・・。

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